一般歯科 general

一般歯科とは?

歯医者さんのホームページなどでよく目にする「一般歯科」。よく目にするのに、一般歯科のことはあまり知らないと思います。基本的に一般歯科は下記のように定義されています。

  • 虫歯治療や歯周病治療、義歯の作成など
  • 通常患者さんが歯科医院に通院した時に受ける治療

小児歯科や口腔外科、矯正歯科などは一般歯科に該当しません。

一般歯科治療の多くが、保険診療で行われることから、保険診療=一般歯科と言われている方がいらっしゃいます。
保険制度には限度があるので、一般歯科治療と同じ治療を行っていても材料などの違いによって自費診療になることもあります。

虫歯治療

虫歯になってしまう原因

Point.1 歯磨きをするタイミングがずれてしまっている

当院の問診票に、「いつ歯を磨きますか?」という項目を用意しているのですが、圧倒的に多いのが、“朝起きた後”と“夜寝る前”という回答です。
社会人になると、昼食後に歯を磨くことが難しいと思います。しかし、虫歯になってしまう原因は、そういった日々の忙しさで磨けない時間帯にあるということが言えます。

食事の回数や間食が多い

虫歯になってしまう順序としては、

  1. 虫歯菌が食事の糖分を餌にして、酸を作ります。
  2. 歯についた歯垢(プラーク)が、虫歯菌の作った酸によって酸化します。
  3. 虫歯菌の作った酸の作用によって、時間が経過すると共に、歯の表面のエナメル質からミネラルが唾液の中に溶けだします。(脱灰)
  4. 唾液や飲み物を飲んで、酸が洗い流されたり中和されたりして、歯垢の中は中性に近い状態に戻ります
  5. エナメル質からミネラルが唾液の中に溶けだし、それが再び歯に取り込まれて沈着します。(再石灰化)

食事の回数や間食が多いと、酸性の状態が続きます。ミネラルが溶け出す酸性の状態が続くと、歯に穴が開いて虫歯になるというのが、食事の回数や間食が多くなると虫歯になってしまうメカニズムです。

虫歯の注意点

歯の痛みが放っておいたら痛くなくなった

虫歯になった歯が痛かったのに、放っておいたら痛くなくなった・・・といって、そのままにしていたら気をつけてください。これは身体が痛みに慣れたのでも虫歯が治ったのでもありません。歯の内部に細菌が入り込んでしまい、神経が病気に侵されてしまった可能性があります。歯の神経は重要な役割をもっていて、歯へ栄養補給と細菌から守ってくれるのですが、神経が病気になってしまうと、細菌をブロックできなくなってしまい、さらに深部へ細菌が侵入し、歯自体が弱って脆くなってしまいます。

虫歯の状態と治療法

C0

C0

この段階では、痛みなどの症状がなく、歯の黒ずみや穴が開いていない状態です。
この段階で気づくことが出来れば、歯を削らず元の健康な状態に戻すことが可能です。

C1

C1

エナメル質が溶けて、とても小さい穴が出来た状態です。この状態でも痛みなどの症状は出ません。
通常、虫歯の部分を取り除く処置をしますが、無理に削らなくても良い場合は、定期検診をしながら
経過観察をしていきますので、歯科医師と歯科衛生士さんで判断しながら治療法を決めます。

C2

C2

虫歯がエナメル質の下の象牙質というところまで侵攻した状態です。症状としては、冷たいものが染みたりします。
象牙質は痛みを感じる部分で、治療する際に麻酔を用いることがあります。虫歯の部分を取り除いたあと、詰め物をして修復します。
※当院では麻酔の痛みが感じにくいように、電動麻酔器と麻酔液を人肌に温めるカードリッジを用意しているので、痛みが怖い方にも安心して治療を受けていただけます。

C3

C3

虫歯が象牙質を壊してしまい、神経(歯髄)まで達した状態です。神経への感染の程度によって痛みは様々ですが、痛くて歯医者に行こうと思うのは、概ねこの状態になった頃です。激しい痛みを通り越すと神経が死んでしまうため、一度痛みがなくなることがあります。しかし、放置をしていると、神経を通り過ぎて歯の外まで炎症が広がってしまうので、腫れを伴った激痛におそわれます。ここで行う治療が、根管治療(歯の根っこの治療)です。根管治療は、治療工程が多く、治療期間が長くなってしまいますが、途中であきらめてしまうと他の歯にも影響が出てしまうので、根気強く治療に取り組む必要があります。この状態では虫歯による歯の欠損が大きいので、最終的には補綴治療(被せ物)で修復します。

C4

C4

虫歯によって歯のほとんどがなくなってしまっただけでなく、歯の根っこまで虫歯が進行してしまった状態です。
残念ながら歯を残すことは難しい状態ですので、抜歯を行い、補綴治療を行います。

痛くなる前にまずは、検診を受けましょう!

虫歯は痛みを伴うだけでなく、放っておけば歯を失ってしまう可能性もあります。
歯は、一度失うと二度と元には戻りません。失った歯を補う素晴らしい治療はありますが、出来ればご自身の歯を長く使って、幸せな人生を過ごしていただくためにも、早めの検診を受けましょう!

歯周病治療

歯周病とはどのような病気ですか?

歯周病は症状がわかりにくく、気付かないうちに進行している病気です。最近では、糖尿病などの全身疾患との関係もわかり始めています。
歯周病は、歯を支えている歯ぐきや骨が壊れてしまう病気です。虫歯は、歯自体が壊れていく病気ですが、歯周病は歯周組織が壊されていって、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気です。
日本人の40歳以上の約8割が歯周病に罹患していると言われており、日々の生活習慣が歯周病になってしまうリスクが高まるので、生活習慣病の一つとして認知されています。 歯周病は早い段階で治療をすることが最も重要で、重度になる前に治療をうけることをお勧めしています。

歯周病はどのような症状でわかりますか?

歯周病は下記のような症状があります。

  • 歯ぐきが赤くなり、歯磨きなどで出血をする
  • 冷たいものだけでなく、熱いものがしみることがある
  • 歯ぐきが下がった気がする(歯が長くなった気がする)
  • 歯がぐらついている
  • 口臭がきつくなったり、膿が出たりする

上記のような症状がある場合は、一度検診にいらしてください。早めの対処が、大切です。

歯周病はどのような治療をするのですか?

歯周基本検査

歯周ポケットの深さや、歯周ポケット測定時の歯肉出血、歯の動揺度を調べて、お伝えします。

歯磨き指導

当院の歯科衛生士から患者様の歯の状態に合った正しいブラッシングを覚えていただきます。ブラッシングは“磨き癖”というのが出ます。患者さん一人一人の磨き癖を把握しながら、正しいブラッシングを覚えていただき、ご自身のお口の中の衛生管理を万全に出来るようにします。

スケーリング、ルートプレーニング

歯磨きで取れなくなった汚れ(歯石)を専用の機械や器具で取り除きます。歯石を取り除くことをスケーリングと言い、歯の根の表面についた菌の毒素を取り除いて、表面をきれいにし、細菌がつきにくくすることをルートプレーニングといいます。この治療は、歯科衛生士が行います。

定期検診のススメ

定期検診を行うことで、ご自身のお口の管理を衛生士が一緒にお手伝いすることが出来ます。
ご自身が教わったブラッシングを実直に行っていたとしても、磨けていない部分は少なからず発生してしまい、それが原因で歯周病や虫歯のリスクを高めてしまう可能性があります。
定期検診を行い、ご自身のお口の状態をより良い状態にしましょう。